- 3Dプリンタと転写箔を用いた多層基板の製作手法/Single-sided Multi-layer Electric Circuit by Hot Stamping with 3D Printer(今井,2021)
3Dプリンタと金属転写箔,ボールキャスタを組み合わせて電子配線を印刷する手法を拡張したものです.導電性銀ペースト転写箔に加え,絶縁の転写箔を用いることで異なる層の配線の間に絶縁層を印刷することが可能となります.従来まで多層基板の製作に必要であったビア(穴)が不要になり,様々な既存の物体の平面上に多層基板を構築することが可能になります.
Yuhei Imai, Hiroyuki Manabe, “Single-sided Multi-layer Electric Circuit by Hot Stamping with 3D Printer,” Adjunct Proc. UIST ’21, pp. 126-128, 2021. https://dl.acm.org/doi/10.1145/3474349.3480200
- HMD に装着したキーボードを用いるモバイル AR 向け文字入力手法/ HMK: Head-Mounted-Keyboard for Text Input in Virtual or Augmented Reality(ワーユ,2021)
仮想現実や拡張現実(VRやAR)では、さまざまな用途でテキスト入力が欠かせません。そこで,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の左右に分割したキーボードを装着することで、効率的な文字入力を実現する「HMK」を提案します。タッチタイピングが可能なユーザーは、通常のQWERTYキーボードに慣れているため、HMKを使って入力することができます。ホームポジションを見つけやすくするために、カスタムキーキャップを開発しています。
Wahyu Hutama, Hikari Harashima, Hironori Ishikawa, Hiroyuki Manabe, “HMK: Head-Mounted-Keyboard for Text Inputin Virtual or Augmented Reality,” Adjunct Proc. UIST ’21, pp. 115-117, 2021. https://dl.acm.org/doi/10.1145/3474349.3480195
- 手の甲に配置した入出力デバイス /Backhand Display: A Wearable Device for the Back of the Hand(岩井,2020)
スマートフォンやスマートウォッチの普及により,情報のやり取りが簡単になりました.しかし,スマー
トフォンには取り出す手間がある,スマートウォッチには画面のサイズが小さいため文字入力が容易でな
い,という問題があります.そこで,以上の問題点を解決する Backhand display を提案します.Backhand
display は,手の甲に配置した入出力デバイスです.これにより,スマートフォンより情報のアクセス
が容易になり,スマートウォッチより画面のサイズが大きくなるため文字入力が容易になることが期待
できます.
Hiroyuki Manabe, Yuki Iwai, “Backhand Display: A Wearable Device for the Back of the Hand,” Companion Proc. Conf. on Interactive Surfaces and Spaces (ISS ’20), pp. 41-45, 2020. https://dl.acm.org/doi/10.1145/3380867.3426200
- スマートフォンにおける円滑な入力モード切替 /Shear force input for smartphones
スマートフォンのタッチスクリーン上でスライドする薄型透明シートを利用してスクロールやズーム操作を拡張するインタフェースを提案します.ゴム紐に繋がれた透明なシートをタッチスクリーン面に重ねて配置します.このシートはスマートフォンのスクリーン上でゴムの弾性力を利用してスライドさせることができ,その移動量は導電性テープを用いてスマートフォンにタッチ位置の変化として認識させます.透明シートは十分に薄いために,このシートの上からでも従来通りのタッチ入力(位置制御)は可能です.一方で,シート自体をゴムによる弾性フィードバックを得ながらスライドさせると,その移動量をカーソルやスクロールの速度に変換される制御(ジョイスティック等で用いられる速度制御)が可能になります.
Mengting Huang, Kazuyuki Fujita, Kazuki Takashima, Taichi Tsuchida, Hiroyuki Manabe, Yoshifumi Kitamura, “ShearSheet: Low-Cost Shear Force Input with Elastic Feedback for Augmenting Touch Interaction,” Proc. Int. Conf. Interactive Surfaces and Spaces (ISS ’19), pp. 77-87, 2019. https://doi.org/10.1145/3343055.3359717
・ 3Dプリンタを用いた電子回路作成手法(今井, 2019)
FDM 方式の3D プリンタ, 金属転写箔, ボールキャスタを用いて電子配線を印刷する手法を提案します. FDM方式の3Dプリンタは, 加熱した金属製のノズルを, XYZの3軸方向に自由に, さらに正確に動かすことができます. エクストルーダのノズルを, 先端が金属球になっているボールキャスタに置き換えました. 加熱した金属球を, 印刷したい素材の上に置かれた金属転写箔の上から押し当てることで, 様々な平面の素材の上に, 金属箔を転写することができます. 印刷された金属箔は, 電子配線として機能し, 電子部品は半田付けで実装することができます.
Yuhei Imai, Kunihiro Kato, Norihisa Segawa, Hiroyuki Manabe, “Hot Stamping of Electric Circuits by 3D Printer”, Adjunct Proc. Symp. User Interface Software and Technology (UIST ’19), pp. 128-130, 2019. https://doi.org/10.1145/3332167.3356895