はじめに
こんにちは,実世界インタラクション研究室 M2の鈴木拓海です.
私は,2023年2月26日~3月1日にかけて,ポーランドのワルシャワにて開催されたTEI2023 (17th International Conference on Tangible, Embedded and Embodied Interaction)で,「Estimation of Brush Type Passive Stylus Angles Using Capacitive Image」について発表してきました.
研究概要
スマートフォンやタブレットの性能向上に伴い,高機能なアプリケーションをパソコンだけでなく,スマートフォンなどから利用することも多くなりました.
しかしタッチパネルによる入力は,マウスやキーボードなどと比較して,バリエーションが乏しく複雑な入力ができません.
本研究では,静電容量方式タッチパネルの静電容量画像から,筆型のパッシブスタイラスの角度を推定する手法を提案します.
市販されている電源不要の安価なスタイラスペンのまま,静電容量方式タッチパネルを採用した全てのデバイスで,入力に使用するスタイラスペンの角度推定が行えるようになり,入力バリエーションの拡張が期待できます.
![](http://pai.ise.shibaura-it.ac.jp/wp-content/uploads/2023/03/tei_image1.jpg)
スタイラスペンの角度の推定誤差について評価実験を行い,平均絶対誤差はピッチ角で6.63°,ロール角で5.97°でした.
その結果をもとに,複数のアプリケーションを実装し,さらなる改良と応用方法について議論しました.
投稿論文: https://doi.org/10.1145/3569009.3573112
発表の様子
まず,Madness Sessionにて60秒間の登壇発表,その後Works in Progressにてデモ・ポスター発表を行いました.
![](http://pai.ise.shibaura-it.ac.jp/wp-content/uploads/2023/03/tei_image2.jpg)
![](http://pai.ise.shibaura-it.ac.jp/wp-content/uploads/2023/03/tei_image3.jpg)
非常に拙い英語でのコミュニケーションでしたが,多くの方にデモをしていただき,非常に貴重な体験となりました.
おわりに
初めての国際学会ということもあり非常に緊張しましたが,良い経験ができました.また,私自身ヨーロッパに行くこと自体が初めてでしたので,ポーランドの街並みや食事なども楽しむことができました.
![](http://pai.ise.shibaura-it.ac.jp/wp-content/uploads/2023/03/tei_image4_re.jpg)
最後になりますが,真鍋教授には長期にわたり丁寧なご指導をしていただきました.また,研究室の皆様からアドバイスや,特にM2の上田君には一緒に現地参加をし,準備から発表までサポートしていただきました.この場を借りて御礼申し上げます,ありがとうございました.