HCI208で登壇発表を行いました(M1國枝・M2野原)

M1の國枝です.2024年6月6日,6月7日に東京大学で開催された第208回ヒューマンコンピュータインタラクション研究発表会でM1の國枝とM2の野原が登壇発表を行いました.

発表は2日目にあり,実際に自分の身体をタップしてスライドを切り替えるライブデモをしながら発表を行いました.
スライドが進みすぎてしまったり,質問に答えるために前のスライドに戻ったりで自分のお尻をたくさんタップすることにはなりましたが,無事に動いてよかったです.
登壇発表は初めてだったのでとても緊張しましたが,発表後やセッション終了後に質問やコメント,アドバイスをいただき,研究に対する知見を深めることができました.いただいた意見などは今後の研究に生かしていきたいと思います.また,登壇発表では緊張によりスライドやスピーカーノートばかり見てしまったため,次の発表の機会では堂々と発表を聞く人たちの方を見て発表できるようにしたいです.

発表が終わった後に,教授を含めた3人で話題のハンバーガー店に行き昼食をとりました.
話題になっていたハンバーガーを頼んで食べましたが,とても美味しかったです.

研究概要

MR環境下における身体背面部へのタップ入力を用いた入力領域拡張(國枝)

ヘッドセットや AR グラスなどの普及により,ユーザの手を用いて自然なインタラクションを可能にするハンドジェスチャが注目されている.ハンドジェスチャを用いれば,手でオブジェクトや UI を操作することができるが,HMD の内蔵カメラに手が映る範囲でしか利用できない問題や入力語彙が少ない問題がある.それらの課題に対し本稿では,内蔵カメラと手首に装着した IMU を用いた,身体背面部を含む様々な部位へのタップ入力手法を提案する.提案手法の有用性を確認するため,立位,座位の 2 種類の姿勢に対して腰や後頭部などの身体背面部へのタップを検出する精度を評価する実験を実施した.その結果,左右各 4 か所ずつに対して立位では平均 76%,座位では平均 78% の精度が得られた.

HMKと仮想キーボードを組み合わせたハイブリッドな文字入力手法(野原)

Head Mounted Keyboard (HMK) は頭部装着型キーボードを用いた文字入力手法である.多くの PC ユーザが持つ,タッチタイピングスキルを活用し高速な入力を行うことができる.しかし,タッチタイピストであっても,キーボードを視認することなく任意の数字や記号を入力することは難しい.そのため,キーボードを直接視認することができない HMK では数字や記号を入力することが極めて困難となり,円滑な入力を行うためには新たな訓練が必要であった.そこで,HMK と組み合わせ,数字や記号入力を簡便に行える手法を提案する.提案手法ではアルファベットを HMK で,数字や記号を仮想キーボードで入力する.これにより,HMK の持つ素早いアルファベット入力性能を失うことなく,任意の文字を入力できるようになる.提案手法の有用性を確認するために,手あるいは頭部から出るレイを用いて仮想キーボードをポインティングする従来手法との比較を行った.実験では,アルファベットと数字記号の割合を複数パターン作成し,文字入力の入力効率とユーザビリティの評価を行った.実験の結果,提案手法は従来手法よりも効率的に入力ができることを明らかにした.