2023年10月27日~11月3日にかけて,アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコにて開催されたUIST2023に真鍋宏幸教授とM1の川崎竜也とM1の野原僚人が参加しました.
はじめに
実世界インタラクション研究室M1の川崎竜也です.
今回私は,2023年10月29日から11月1日にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたUIST2023にて,「LensTouch: Touch Input on Lens Surfaces of Smart Glasses」という題目でデモ発表を行いました.
研究概要
スマートグラスは,ユーザに拡張現実(AR)を体験させるだけでなく,大画面での映画や動画の観賞などを可能にさせるデバイスである.主な入力手法として,眼鏡のフレームでのタッチ入力や音声入力,ハンドジェスチャ入力などがあるが,いずれも入力の制限や入力速度の遅さなどの問題がある.この問題に対し本論文では,レンズ面でタッチ入力を行うことでスマートグラスへの入力語彙を増やすLensTouch を提案する.抵抗膜方式のタッチパッドとスマートグラスを組み合わせて実装を行った.評価実験から,ユーザは設定に応じて素早く正確にターゲットを選択できることがわかった.次に,テキスト入力,音楽プレーヤ,ゲームの3つのアプリケーションの作成を行った.テキスト入力における入力速度とエラー率は5.54WPMと15.3%であり,残りの2 つのアプリケーションにおいても,ユーザから肯定的な感想が得られたことから,提案手法の有用性を確認することができた.
デモ発表
私にとってこの発表は初の学会発表で,非常に緊張しました.また,自身の英語が外国の方々に適切に伝わるか,予期せぬデバイスの故障が起こらないかという不安がありました.さらに,デモ発表は3時間という長丁場でした.しかし事前の準備や真鍋教授からのサポート,そしてデモ発表でお手伝いをしてくれた野原くんの協力もあり,無事乗り切ることができました.
観光
滞在中には,ゴールデンゲートブリッジやコンピュータ歴史博物館などに行きました.天候にも恵まれており,とても快適な1週間を過ごすことができました.
おわりに
初めての学会発表ということもあり心配が尽きず非常に緊張しましたが,すごく良い経験になりました.また,普段交流の機会のない年齢や人種を問わずさまざまな人たちと交流することができました.
最後になりますが,真鍋教授と野原くんにはデモ発表の準備や当日のサポートにおいて,大変お世話になりました.ありがとうございました.